小金井の「江戸東京たてもの園」で堪能する、昭和の建築と暮らし。
本日12月15日(火)発売のPen最新号は「昭和レトロに癒やされて」。リアルタイムで体験した方には懐かしく、後追いだった方にはレトロでユニークな、昭和のあれこれを詰め込んでいる。ある時代を知るのに建築は最も重要な要素のひとつ。特集では、建築史家・倉方俊輔さんと建築家・髙岡伸一さんによる名建築をテーマにしたディープな対談、「ニュー新橋ビル」にスポットを当てる記事、銭湯や喫茶店の魅力に迫る記事などを揃えている。
昭和時代の建築に触れられるスポットのひとつが小金井にある「江戸東京たてもの園」。広大な小金井公園に隣接し、江戸時代から昭和初期〜中期にかけての建物が移築され、保存・展示されている。昭和のものはどれも私が生まれるずいぶん前に竣工したもので、懐かしいを飛び越え博物館的な要素が大きい。でも、多くが商店にまつわるもので、現役当時の庶民の暮らしが想像できて心が躍る。
こんな移築や復元を織り交ぜた建築のテーマパークがあったら、さぞ楽しいだろうと夢想してしまう(博物館明治村の資料的要素と、日光江戸村のエンタメ要素をかけ合わせたような?)。神保町の雰囲気たっぷりのビルが取り壊されると聞くと、なんとかならないものかと思ってしまうし、当時はなんてことはなかったけれどいまとなると希少価値の高い昔の建物は、日々なくなっているに違いない。見付マウス、ミニー間口、ドナルド大工などなど、キャラクターもつくって……文部科学省なのか国土交通省なのかわからないが、国の予算でどうでしょうか。(編集NS)